スパークプラグとは?寿命や交換時期・費用まで総まとめ

自動車に取り付けられているスパークプラグという部品を知っていますか?

実は、サイズは5㎝ほど。4気筒エンジンの場合、4本搭載されています(※一部例外あり)

自動車には数万点という、数えきれない部品が使われています。
そう考えると、たった4本の部品くらいと、思ってしまうのではないでしょうか。

しかし、この4本のうち1本でも機能しなくなると、エンジンの調子が悪くなってしまいます。

最悪、エンジンが掛からなくなってしまうほど、重要な部品なのです。
今回は、そんなスパークプラグについて解説していきます。

スパークプラグとは?その役割について解説

ガソリンエンジンを効率よく運転するには、3つの大きな要素が必要です。

  1. 良い混合気
    ガソリンを燃焼させる為に、空気とよく混合させる必要があります。
  2. 良い圧縮
    混ざりあった混合気をしっかりと圧縮する事で、大きな出力を得られます。
  3. 良い火花
    圧縮され、パンパンになった混合気に火花を飛ばす事で、実際に燃焼(爆発)が起きます。

ガソリンエンジンは、この爆発エネルギーを回転エネルギーに変換する事で、走行しているのです。

上記の要素は1つでも欠けると、エンジンはスムーズに回転できなくなるばかりでなく、最悪の場合、エンジンが始動できなくなります。

そして、スパークプラグは、火花を飛ばす部品なのです。
スパークプラグは、雷と同じ「放電現象」で、中心電極から火花を飛ばす事で、ガソリンを爆発させています。

スパークプラグの種類

スパークプラグは、性能や構造の違いにより、いくつかの種類があります。

レジスタープラグ

点火プラグは、雷と同じ原理で火花を飛ばす性質上、1万~2万ボルトもの高電圧を要します。
家庭用コンセントが100ボルトなので、かなりの高電圧です。

その為、どうしても電気的なノイズが発生します。
このノイズは、カーナビのラジオや、テレビに影響を与え、自動車で使用される電装品にも悪影響を及ぼしてしまいます。

このレジスタープラグとは、文字通りレジスター(抵抗体)を内蔵する事で、スパーク(放電)で発生する、点火ノイズを低減させる事ができるプラグです。

白金プラグ

単三電池を思い浮かべてください。
電池はプラスとマイナスがあり、電気というのはプラスからマイナスに向かって流れます。

スパークプラグも同じで、プラスの電極から、マイナスの電極に向かって電気が流れます。

この電極は細ければ、細いほど火花が飛ばしやすくなる性質(飛び火性能)があります。
しかし、電極が細すぎると、火花が飛んでも着火しにくくなってしまいます。

よって、従来のスパークプラグは、飛び火性も確保しつつ、着火性能も良くなるよう、適度な太さの電極を作っているのです。

この白金プラグは、電極に白金合金を使用したプラグです。
白金の使用により、着火性能が向上し、その分電極を細くすることができます。
結果的に、飛び火性も格段に向上した高性能なプラグが、白金プラグなのです。

イリジウムプラグ

電極にイリジウム合金を使用したプラグになります。

効果としては白金プラグと同じで、飛び火性、着火性に優れています。

能力としては、白金プラグ以上であり、白金プラグよりもさらに電極を細くすることができ、極限までプラグの性能を上げた、超高性能なスパークプラグです。
性能の向上は、エンジンの効率に直結する為、完全燃焼による燃費の向上、出力の向上、エンジンの高回転の応答性能も向上させることができます。

最近の新型車では、イリジウムプラグを工場出荷ベースから使用するものも多いです。

スパークプラグの寿命と交換時期の目安

スパークプラグはその用途から、爆発が起きる中心に存在し、常に高温にさらされます。

また、雷と同じ放電現象を毎分500回も発生させる事で(エンジン回転数が1000r/min 4気筒エンジンの場合)徐々に、電極が消耗、劣化、損傷していきます。
これらが進行すると、プラスの電極とマイナスの電極間の距離(プラグギャップ)が大きくなり、飛び火性、着火性ともに悪くなっていきます。

火花の質が悪くなると、完全燃焼できなかった燃焼の燃え残りが、カーボンとして、電極に溜まりやすくなります。
溜まったカーボンは、それ自体が熱源となり、圧縮された混合気を異常燃焼(プレイグニッション)させ、エンジン内部を痛めてしまいます。

つまり、スパークプラグは消耗品で寿命があり、定期的なメンテナンスが必要なのです。
このメンテナンスを怠ると、最悪の場合、エンジンを破損させる事に繋がるのです。

スパークプラグの寿命

スパークプラグは使用とともに消耗、劣化、損傷が進行する為、走行距離に応じた交換が必要となります。

電極が消耗していると、見た目での判断ができますが、最近のスパークプラグは高性能です。
見た目では判断がつかない事が多いので、必ず、走行距離に応じて定期的な交換を実施して下さい。

交換時期の目安

目安ですが、一般的なスパークプラグやレジスタープラグ、出力を重視した白金プラグ、イリジウムプラグの場合は、約2万km毎での交換がオススメです。

長寿命を重視した白金プラグ、イリジウムプラグの場合は、約10万km毎での交換をお勧めします。

ご自身の愛車に、搭載されているスパークプラグの種類は、エンジンルーム内のコーションラベルや、ボンネット裏のコーションラベルから確認できます。

プラグが劣化した時の症状

スパークプラグが劣化し、火花がしっかりと飛ばなくなると、最初の現象として、燃費の悪化が起こります。
これは、燃料をしっかりと燃焼させ、出力に変える事ができなくなる為であり、同じような理由から、出力も低下します。

出力が低下すると、加速性能が低下します。
この辺りで違和感として気づく方も多いです。

それでも交換されない場合、火花が飛ばなくなる兆しが出始めます。
そうなると、エンジンの回転バランスが崩れ、エンジンの振動や異音が発生します。

ここまでくると、違和感ではなく、不具合として感じるレベルですので、交換が必要です。

自分でスパークプラグを交換する方法

スパークプラグの交換は、整備工場や、特殊な整備機器を使用することなく、実施ができるメンテナンスです。

作業自体も、初心者で10分~20分で行える、簡単な作業になります。

ただし、今回ご紹介するのは、あくまでも一般的な車両(3~4気筒横置きのガソリンエンジン)であり、V型エンジンや水平対向型エンジンなどは、整備難易度が極端に上がる為、素直に整備工場へ入庫される事をお勧めします。

必要な工具を揃える

交換にあたって、まずは工具を揃えましょう。

  • 10㎜のソケットレンチ、オフセットレンチ
    スパークプラグは火花を飛ばす部品ですが、火花を生成する部品(イグニッションコイル)をまず取り外す作業が必要です。
    このイグニッションコイルは、ほとんどの車両で10㎜のボルト1本で固定されている事が多い為、それを外す工具です。

 

  • スパークプラグレンチ、エクステンションバー、ラチェットハンドル
    上記の工具は全て組み合わせて使用します。
    ここでスパークプラグを取り外します。ネジのサイズが14㎜や16㎜が主流ですので、ご自身の愛車に合ったスパークプラグレンチを準備してください。

 

  • トルクレンチ
    スパークプラグは、混合気の圧縮圧力に耐える力が必要です。
    取り付けが甘いと、圧縮ガスが抜け出し、出力の低下や、最悪の場合、プラグが外れてしまう恐れもあります。
    トルクレンチは、規定の強さで部品が固定されているかを確認する為の工具です。
    必需品ではありませんが、あると重宝します。

交換作業の流れを確認

必要な工具を揃えたら、交換作業に入りましょう。

  1. エンジンカバーを外す
    エンジンを覆うプラスチック製のカバーです。
    手で外せる場合が多いですが、ピンや10㎜のボルトで固定されている事もあります。
  2. イグニッションコイルを取り外す
    10㎜のネジを外し、取り外します。
  3. スパークプラグを取り外す
    スパークプラグレンチを使用し取り外します。エンジン停止直後は、かなり高温になっている為、注意してください。

  4. スパークプラグを取り付ける
    電極を接触させないよう慎重に取り付けます。落とした場合は、再使用不可になりますので、特に注意してください。
    ※必要に応じて、トルクレンチを使用しましょう。
  5. イグニッションコイルを取り付ける
  6. エンジンカバーを取り付ける

以上が交換要領です。
要点がいくつかありますが、慎重に行えば問題なく作業を進める事ができますので、安心してください。

整備工場に依頼した際のスパークプラグの交換費用

整備工場では、部品代と作業代(工賃)を合算した金額を支払う必要があります。

工賃はアワーレート(1時間いくら)で計算される為、20分の作業時間の場合、約2000~3000円ほどで占める割合は小さいです。
よって、金額の大部分を占める要因は、部品代金です。

使用しているプラグの種類にもよりますが、一般的なスパークプラグや、レジスタープラグの場合で、1本2000円ほど。
白金プラグやイリジウムプラグの場合で、1本2000円~4000円ほど必要です。

世の中に出回っている自動車は4気筒エンジンが多い為、部品代で8000円~16000円程度と考えましょう。

部品代を抑える為に、ネット購入を検討される方もいると思いますが、以下の点を抑えたうえで、レジスタープラグ、白金プラグ、イリジウムプラグを選択する必要があります。

  1. 車名
  2. 排気量
  3. 車両型式
  4. エンジン型式
  5. 始期(年式)

これだけ見て頂けるとわかると思いますが、初心者の方が購入するにはハードルが高いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

スパークプラグは、ガソリンエンジンを作動させるのに必要不可欠な部品という事が分かっていただけたでしょうか。

スパークプラグの役割をしっかりと理解し、機能を維持する為、しっかりと定期的なメンテナンスを行いましょう。