【プロが解説】パドルシフトの得する使い方と注意点

パドルシフトとは、本来シフト操作の不要なAT車についている簡易的なシフトのことを指します。

必要か不要かは個人の好みで変わりますが、燃費や操作性を上げることのできる機構であり、パドルシフトを操作することでAT車に乗りながらMT車に乗っている感覚を味わえると思う方も多くいます。

パドルシフトに慣れていない方はどのような場面で使用するのか、あまりピンとこないかも知れません。

使い方次第では燃費の向上が見込めるパドルシフトですが、間違った操作を行えば燃費が下がるだけでなく、搭載されているトランスミッションを壊してしまう恐れもあるのです。

今回はそんな得するパドルシフトの使い方と注意点をご紹介していきます。

パドルシフトとは?

ハンドルの横に取り付けられたシフトのことを指します。

本来MT車であればシフトはセンターコンソールの上あたりに設置されているのですが、AT車にシフトは必要ありません。

MT車に設置されているシフト箇所には、シフトレバーがあり発進や後退をシフトで選びアクセルを踏むだけで操作することができます。

近年ではAT車でもMT車のような操作性を持たす車種が増え、その機構がパドルシフトです。

パドルシフトを使用するとギア調整が可能ですが、MT車のようにクラッチ操作は必要ありません。

クラッチ操作は自動で行われ、運転手はシフトを手前に傾けるだけでシフトを上げたり下げたりすることができるのです。

メリットとしては以下の4点が挙げられます。

  • AT車でもMT車のような操作性を味わえる
  • エンジンブレーキを運転手が操作できる
  • 急な加速にも対応可能
  • 使い方次第では燃費が向上

また通勤などで急なこう配を大きく走る方には、エンジンブレーキを有効に使うことで燃費向上や安全性の向上も期待できます。

まいちゃん
パドルシフトって何のために付いているか知らなかったけど、こんな役割があったのね。
しゅりくん
本来AT車に必要のないシフトかもしれませんが、MT車の台数が少なくなっている現在、MT車に乗りたいけど台数が少ないからパドルシフトを取り付けているという方も多くいます。

パドルシフトの仕組みや構造

パドルシフトはF1から派生した構造です。

シフト操作の短縮や誤操作を防ぐ目的で作られ、現在では一般自動車にも採用される形となりました。

セミオートマチックトランスミッションとも呼ばれるパドルシフトは、変速を手動でクラッチ操作を自動で行う仕組みであり、内部機構はとても複雑です。

トランスミッションの構造は1種類だけでなく、メーカーにより使用する構造が違うという面もある為一概にはお伝え出来ません。

セミオートマチックトランスミッションの中には、AT車としてのトランスミッションとMT車のトランスミッション、両方を兼ね備えている車種も。

そのような作りの場合、パドルシフトを使用しない場合はAT車のトランスミッションを、パドルシフトを使用する場合MT車のトランスミッションを使います。

また、現在のAT車ではトランスミッションにギアの無いCVTが、幅広く採用されています。

CVTとは大きなベルトで駆動しているトランスミッションのことを指し、そのベルトを2つのプーリーに引っ掛け、両サイドのプーリーの直径を変化させることでトルクの太さや回転数を調節しています。

つまりCVTにはギアが無いという事です。

しゅりくん
パドルシフトの付いたCVT車の場合は疑似的なギアを作りだし、パドルシフトを使用することでトルクの増加や、エンジンブレーキを有効に使用する作りとなっています。

使い方次第では大きなメリットを持つパドルシフト。

効果的な使用方法をご紹介していきます。

パドルシフトの使い方次第で燃費も変わる

パドルシフトをうまく使用することで燃費向上を期待できます。

具体的にどのような場面かというと、急な下り坂を走る場合などです。

通常AT車であればエンジンブレーキが小さく、急な下り坂の場合ずっとブレーキを踏み続けなければなりません。

ずっとブレーキをかけ続けると燃費が下がるだけでなく、ブレーキ自体にもダメージが多く、ブレーキパッドの摩耗も激しくなります。

そんな場面ではパドルシフトを使いギアを下げてみましょう。

ギアを下げるとこによりエンジンブレーキを大きくすることができ、フットブレーキを使わなくても下ることができます。

車はエンジンブレーキを使用している時、いちばん燃費が上がります。

回生エネルギーを生み出すエンジンブレーキは、エンジン車だけでなくEV車でも有効に使われ、中にはわざとエンジンブレーキを強くしている車種も存在するほど。

エンジンブレーキを運転手の判断で有効に使用することで、燃費向上が見込めるのです。

また注意点としては必要以上にシフトチェンジを行えば、燃費が下がるだけでなくトランスミッションが故障するという可能性も。

しゅりくん
低速走行で無理なギアアップ、高速走行で必要以上にギアを下げるなどの危険な運転は絶対に行わないようにしましょう。

スポーティーな走りも楽しめる

またパドルシフトを装着している車はスポーツタイプの車が多く、力強い走りを体感したい方も大勢います。

馬力やトルク、ターボの有無で力強い走りは変わってきますが、加速や走り出しに変化のないAT車ではどうしても爽快感が薄くなりがちです。

そんな時にパドルシフトを使用することで、加速の爽快感や力強さを体感することができます。

自分が操作しているという気持ちの面でも、パドルシフトは必要な機構であるといえるのではないでしょうか。

パドルシフトの後付けはメーカーに相談

結論から言えばパドルシフトの後付けは可能です。

しかしシフト操作ができるトランスミッションを持つ車でしか取り付けは行えない為、もし後付けでパドルシフトを付けたいのであれば、まずメーカーやディーラーに問い合わせしてみましょう。

新車時、パドルシフトを選ぶことのできる車種であれば後付けができる可能性は高いのではないかと思います。

理由としては同じエンジンやボディ構造を使用している車ならば、規格やボディ形状が同じである可能性が高い為です。

まいちゃん
パドルシフトは後から付け加えることもできるんだ!
しゅりくん
車種の中には、トランスミッションを乗せ換えしなければならない場合もあるかもしれませんし、構造が違うという回答である可能性もゼロではないので、一度問い合わせしてみてください。

パドルシフトを搭載している車

パドルシフトは1980年代頃から普及し始めました。

もうすでにかなりの年月が経ち、パドルシフトを装着している車も多くあります。

一体どのような車がパドルシフトを搭載しているのかご紹介します。

  • 三菱アウトランダー
  • スバルフォレスター
  • トヨタ 86
  • スズキアルトワークス
  • ホンダNボックス
  • ダイハツキャストスポーツ
    などなど。
しゅりくん
スポーツタイプの車をメインに、一般的な軽自動車やSUVにも搭載されています。それだけパドルシフトの需要は高く、メリットがある機構であるといえるのではないでしょうか。

まとめ

パドルシフトとは本来シフト操作の不要なAT車に取り付けられたシフト操作機構です。

そのメリットは多く、操作次第では燃費や安全性を向上することも。

パドルシフトを求める方は、やはり気持ちの良い加速を望んでいます。

AT車ではアクセルを踏み込むだけという簡単すぎる操作が退屈であり、自分が運転している感覚が薄くなりがちです。

そのような方はパドルシフトを使用することで、自分が運転しスムーズに加速させているという感覚を味わうことができます。

現在はパドルシフト装着車がとても増えています。

うまく使えばメリットは大きいので、積極的に活用することをオススメします。